1:シリカゲル再生の注意点
□塩化カルシウム系乾燥剤(乾燥シート:押し花に適している乾燥剤)
↑ 低湿度でも吸湿性が高いが高価
□シリカゲル(塩化カルシウムよりは低湿度での吸湿力に劣るが取り扱いが簡単)
↓ じんわりゆっくり大量に吸湿してしかも安価。ただし使い捨て
□生石灰系乾燥剤(押し花の保存や、乾燥シートの再生に適している)
があります。
何年か前に、教材の展示会である学校の先生から質問を受けました。
その先生は「シリカゲルの再生は、電子レンジで温めたらよいと聞いたのでそうしていたら、耐
熱容器が熱で割れました。」と言っていました。ネットで再生について検索しても、あまり詳しく
紹介していないので、この機会に説明します。
【注意点】
色々な温度帯で湿気を放出するシリカゲルがあるようですが、当店で扱っているシリカゲルは
約摂氏80度以上で湿気を放出するタイプです。そこで、シリカゲルの再生は、80度以上に保
って湿気を気化させてやれば再生できます。
普通のシリカゲルは透明です。塩化コバルトを含ませたシリカゲルは目印で、ブルーであれば
吸湿能力有りで、白~ピンクであれば吸湿能力がない事を表します。塩化コバルトはあまり体に
良い成分ではないので5%程度の目印で充分でしょう。
ドライフラワー製作用のシリカゲルはグラニュー糖よりも細かく花弁の隅々まで入ってゆくタイ
プが適していますが、押し花の保存には5ミリ程度の粒状が使いやすいでしょう。
再生して使用してゆくうちにより細かくなり、粉状になっている部分があります。再生時には粉が
目に入らないように防塵めがねなどしましょう。また粉状のシリカゲルを吸引すると有害ですの
で、防塵マスクなどして再生しましょう。
シリカゲルを、あまりにも高い温度で長時間保つと焦げてしまいます。一度焦げたシリカゲル
は、塩化コバルトが常に紺色を保ち、湿気吸湿能力があるかないかの判断を色でできなくな
ってしまいます。一度焦げたシリカゲルは廃棄しかありませんので焦げないよう気を付けま
しょう。
紺色を目指すのではなく、塩化コバルトを含んだシリカゲルが全体的に青色(ブルー)になる
まで高温を保つようにしましょう。
高温の状態は、湿気を放出している状態です。冷ませた状態で使用しましょう。あまりにも
長時間冷ませていると逆に吸湿を始めます。充分湿気を放出させた後、やや暖かい状態まで
冷ませて密閉容器に入れておくと、いつでも使用できます。
